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「1%の可能性も信じる」とか言いながらいつでもどこでもハッハーンな人の日常日記(意味不明
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犯罪、犯罪、犯罪・・・ と最近の新聞といったら犯罪の事ばかりだ。
別に政治に興味があるわけでは無いのだが。
今日の新聞の注目点は天気予報だ。

「どうキョン?」

「全然大丈夫だな」

ガタンゴトンと揺れる機械の箱に乗りながら本日の目的地に向かっていた。
一番後部席に乗る俺は、ハルヒに天気予報の確認を取らされて持参した新聞を確認してい
た。

「ならば本日はスキー日和という事ですか?」

「だな」

「やっぱりあたしは天気をも操れる能力を持ってるのよ!」

古泉の笑顔が一瞬だけ消えた。
ハルヒよ、頼むから面倒事だけは起こさないでくれよ。

「あっはっはっはっは! ハルにゃんなら出来そうだね!!」


本日のスキー企画の企画者は、またもや鶴屋さん。
どうやら鶴屋家がパーティを行うらしく俺たちSOS団はお呼ばれしたわけだ。
毎度毎度呼ばれるのは嬉しい限りなんですが・・・
毎度毎度ハルヒにより面倒事が起きるんだよなぁ・・・

「ハルにゃんの番だにょろ!」

「皆戦略が下手なのよ!! これで終りよ!」

前の席の女性たちは椅子を動かして四人で大富豪をしている。

「ハイ、あーがりっ!」

どうやらハルヒは大富豪になったようだ。
長門は遠慮したのか?

「大貧民は罰ゲームよ!!」

「・・・上がり」

どうやら長門が富豪のようだ。

「あっはっはー、上がっちゃったよっ!!」

「上がりですー」


鶴屋さん、朝比奈さんと続き上がったようだ。
なんだこの違和感・・・
ハルヒ、長門、鶴屋さん、朝比奈さん。

四人で大富豪・・・
四人とも上がり・・・?

座敷わらしでもおるのか?

「大貧民は大富豪の命令に従うのよ!」

「ハルヒ? 今四人とも上がらなかったか?」

貧民が決定した時点で大貧民は決定しているのは常識だ。
それ以降はやる必要も無いだろうしな。

「あたしたちは上がったわよ?」

「誰が大貧民なんだ?」

新聞の『常識を覆す事実発覚!』という欄に悔い付けになっていた。
そこにはハルヒが昨日
『冬場に桜が咲いたら綺麗だと思わない? 雪桜みたいな感じよ!』
雪桜ってなんなのかは、さっぱりわからないが新聞の記事には
『昨夜は枯れ木で確認した桜の木が一日で満開の状態に急変した』

どうやら場所は朝比奈さんが俺に未来人である事を明かしたあの並木道のようだ。

ハルヒにはまだ耳に入っていないようなので安心だが・・・
いつこの事実が耳にはいるか心配だ。
俺はとりあえず見られないように新聞をバックにねじこんだ。

「はぁ? 大貧民はあんたじゃない!」

「何?」

俺は参加していないだろうが!

「これ見てみなさいよ」

「なんだ」

ハルヒの座っている席は俺の前で、上から除いてみると。

「これよ、これ」

ハルヒの膝の上には裏むきになった数枚のカードが。

「皆が出したカードか?」

ハルヒが頭をぐるっと上にあげ、俺を見上げる状態になるが、

「うおいっ!!」

「なっ、ちょっ! あんた!」

顔と顔の距離が十数センチに迫っていた。
目の前に、ほんの少し近付けば接触するぐらいの距離にハルヒが・・・

「お二人とも熱いねぇ!!」
「キョンくん・・・」

俺もハルヒも数秒硬直してしまった。
見た限りでは、ハルヒは頬を染めて瞳が落ち着かず震えていた。

「キョンくーんっ!そんな目で女性見たらイチコロだにょろ!」

俺がどんな目をしてるか聞きたいところだが・・・

「このエロキョン!! まさかあんた、あたしを見て変な事を妄想してたんじゃないで
しょうね?」

先程のハルヒの表情は完全に消え失せて怒りに満ちている睨みつけを放ってくる。

「んな事するかよ馬鹿野郎」

「あ・・・そぅ・・・」

「あーあ、キョンくんハルにゃんを悲しませちゃった」

「へ?」

「キョンくん・・・ 少しは凉宮さんにも正直になってください・・・」

「・・・その通り。 お互い同じ体質だから反発しあう。 磁石と同じ」

男には乙女心はわからないんだよ・・・

ハルヒはそっぽを向いてしまい、他の女性三人は俺に目をやってからすぐにハルヒに変え
る。

「で、このカードはなんだ?」

「あんたのよ」

「俺はやって無いだろ?」

「やらないなんて聞いた覚え無いわよ?」

次は距離を取ってハルヒは振り返った。

「確に言っては無いけど雰囲気的にはやらない感じだったろ!」 

ふふんっ、と鼻で笑いニヤけたハルヒは人差し指を立てて俺につき向け。

「負けは負けよ! あたしの命令にちゃんと従いなさいよ?」

「古泉はどうなる? こいつも言ってなかったろ?」

「古泉君からはちゃんと聞いたわよ」

「お前は俺に天気予報見ろって仕事あたえたじゃいかよ」

「あら? これを負け犬のとお吠えって言うのかしら?」

口でハルヒに勝てるわけが無いことぐらい理解はしてるさ。
しかしハルヒの命令に従うのは体力面にも精神力面にもハードだ。
無駄に疲れるのは人間だれしも嫌うだろう?
俺も同じだ。











=============================

「綺麗ですねぇ・・・」

一面銀世界なスキー会場。
俺たちの住んでる場所じやあこんなに綺麗な風景は見れないから感動だよな。
朝比奈さんは風景に絶句し、長門はいつも通り。
ハルヒは・・・

「さぁ滑るわよ!!」

あまり風景には興味が無いようだ。

「なぁハルヒ? 俺さ、ホテルで休んでていいか?」

「はぁ? 何? 不調?」

「不調・・・かな・・・」

体はビンビンに元気だがな。

「嘘ね。 さぁ皆! レースよ!」

バレたか・・・
ただな、俺・・・  スキーの滑り方忘れてしまった。

「このライン上に皆並んで!」

「了解っさぁ!」
「・・・」
「レースですか。名案ですね、さすが凉宮さん」
「あ、あのぉ・・・ 私スキー出来ないんですけど・・・」
「みくるちゃん、やらないと一人ぼっちになっちゃうわよ?」
「それはダメです・・・」
「別に俺は一人でいいからここにいるな」
「却下! キョン、これは命令よ」

やはりハルヒから逃れることは人生全てを使っても不可能なのかもしれない。
仕方ないのでハルヒがひいた線上に俺も並んだ。

「よーい、ドン!!!」

スタートダッシュが物凄い早い長門は一気に進んだ。
次にハルヒ、鶴屋さん、古泉、朝比奈さんの順だ。

俺はスタート地点から動いていない。
スタートしたらどの方向に行くかわからないからな。

だが突然襲ってくる虚しさ、寂しさ。

なんせここは鶴屋家の敷地。
俺たち以外は誰もいないのだ。

「あぁクソッ!!!」

いきおいよく飛び出して自分で驚く。

一気に朝比奈さんを抜き古泉と並んだ。

「古泉! 助けろおぉぉ!!」

一気に古泉を抜かし鶴屋さんが間近に見えた。
これは早すぎてプロにも通用しそうなぐらいだな。
その変わりブレーキとカーブがかからないがな。

「キョンくんめがっさ速いね!」

速すぎて鶴屋さんの声が二割ほどしか聞こえなかった。
理論的にありえない速さの俺。

最大のピンチが訪れた。

「ハルヒ! そこ退いてくれ!!」

俺の進行方向の一直線上には少しずつ近付いてくるハルヒ。
カーブ出来ないのでハルヒに避けてもらうしかない。
それが出来ないならば直撃だ。

「キョン!? 意外と速いじゃないの。 でもあたしは抜かせないわよ!」

こちらを見てないからそんな余裕な発言が出来るんだよ・・・
ハルヒの声はしっかり聞こえた。
なんせ目の前にいるしな。


「ズガガガガガガッッッ !!」

今までに感じたことのない衝撃が体に与えられた。

「ってキョン!!」

俺は緊急回避を行いハルヒとの直撃から逃れた。
その代わりに俺は視界の向きが定まらなかった。

「・・・ョン・・!! 大丈・・・!!」

次第に遠くなるハルヒの声。
それと同時に俺の気も遠くなってゆく。


















==============================

「ったぁ・・・・」

気は飛ばなかったが相当な痛みを感じた。
どちらかと言えば気を失ってもらった方がありがたかったかもしれない。

何処まで転がってきたのかは、わからない。
周りは何故か竹林で暴雪状態だ。
凍てつく風は皮膚を麻痺らせて感覚すら忘れそうだ。
体は動かない。 多分骨が数本折れちまってるな。
このまま凍死するのは嫌だな。
どうせ死ぬならばもう少しぐらい静かにベットの上で死にたい。
他人が羨むぐらいに飛びっきりの女性と結婚して、子供作って・・・
そして最後は家族に囲まれて人生を終える。
どうせならばそうしたかった。


楽しかったな、これまでの人生。
特に高校に入ってからだよな、ハルヒに振り回されて・・・

「キョーンー!!!」

遠くから聞こえる声。
その声は100%俺を呼んでいる。

「キョーーンッ!!」

この声はハルヒか?
声を出そうにも出ない。

「キョーン! いるなら返事しなさいよー!!」

しかしハルヒは次第に近付いている。

「ってキョン。 いるなら返事ぐらいしなさいよ」

微かに視界に入るハルヒの姿。

「なんとか言いなさいよ」

どう頑張っても声が出ないんだよ。
何故かは知らないがな・・・

「喋れないの?」

首を少しだけ上下することが出来た。

「無理しなくていいわよ。 肩貸してあげるから立ちなさいよ」

少しはいいところがあるじゃないか。
さすが団長だな。

「重っ・・・ あんた服とか全部脱いだらどう?」

「お前は変態か・・・」

「あら、声出るじゃない」

立ったら急に声が出るようになったな・・・
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無題
ううむ・・・相変わらずフェン君のSSは勉強になる!!
俺も今頑張って書いてるけどネタが・・・OTL
フェン君頑張って!俺も頑張る!
DN 2007/04/06(Fri)17:52: 編集
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