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「1%の可能性も信じる」とか言いながらいつでもどこでもハッハーンな人の日常日記(意味不明
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「痛いところとか無い?」
「そこらじゅう痛いぜ・・・」
「あんな派手な転がり方したら怪我してない方が異常よ」

人生であんな転がり方をする事は二度と無いかもしれない。
今も歩くだけでそこそこ痛みが走るが耐えれないほどでは無い。
ハルヒだって一生懸命俺を運んでくれてるんだ。 俺だけ弱音を吐くなんて男として許せ
ないよな。
とりあえず早くホテルに戻って暖かい飲み物でも欲しい。

「あれ・・・?」
「どうした?」
「こっちから来たはずなんだけど・・・」

となるとなんだ?迷子って言いたいのか?

「まぁそうね・・・」

ハルヒでも迷子になる事ぐらいあるんだな・・・

いや、そんな余裕は無い。
このまま歩き続ければ俺は間違えなく死ぬ。
もしかしたらハルヒまで道連れにするかめしれない。

「ハルヒ、俺は置いてっていいからお前は戻れ」
「何かっこつけてんのよ。 あたしは団員を見捨てたりはしないわよ」

俺よりハルヒの方が数倍かっこよく感じるぜ・・・

「あら? 何かしらあの光・・・」

力を振り絞って顔を上げた。
雪のせいでハッキリはわからないが、ポツンと光が見える。

「きっと家よ! 雪が止むまで泊めてもらいましょう!」
「迷惑だろ・・・」
「じゃぁ何? 死にたいの?」
「勘弁・・・」

ハルヒの速度は上昇して俺は引きづられる感じになってきている。








「すいませーん、誰かいませんかー?」

ハルヒはトビラをノックして呼び掛けるが反応はまったく無し。
この家は普通のサイズだが、なかなか外身が新しい感じがした。

「あら、開いてるじゃない」

もうツッコミ入れてる余裕も無いのでハルヒの従うままにしよう。

「おじゃまします」

玄関から土足のまま入れるっぽくて、中に入るとすぐにリビングが広がっていた。
暖炉には既に火がともっており、近くに三人ぐらい座れそうなソファーが置いてある。

「誰かいたのかしら?」
「さぁな」

人の気配はまったく無い。
メラメラと燃え上がる火だけが音を出していた。

「とりあえずキョンはソファーに座ってなさい。 暖かい飲み物持ってってあげるから」
「お言葉に甘えさせてもらうよ」

俺は指示された通りにソファーに座り、近くにあった毛布を体に巻いた。
まだガタガタと震えやがる・・・

「キョン! すごいわよ! 冷蔵庫の中身がギッシリ!」

なんか去年もそんな感じだった事ないか?
ハルヒはどうやら片っ端から部屋を調べ始めているようだ。

「お風呂まであるわよ!」
「それよりハルヒ、暖かい飲み物・・・」
「あっ、ごめんごめん」

なんだかよくわからないがハルヒはハシャイでおり、楽しそうだった。
こんな状況でよく楽しめるよな・・・

「今から作ってあげるからちょっと待ちなさい」

台所もリビングと繋がっているようでハルヒの姿がよく見える。








「はいこれ」
「ん、ありがとな」

ハルヒに手渡されたマグカップには紅茶と思われる飲み物が入っていた。

「ちゃんと糖分とりなさいよ?」
「あぁ」

暖かいマグカップを触ってるだけで落ち着く・・・
糖分取れ、ということはこの紅茶は相当甘いんだろうな。

「これからどうするかな・・・」
「きっとすぐに救助隊が来るわよ」

確に可能性としてはありえるが・・・

「へっくしょん!」

目の前で仁王立ちしていたハルヒは、くしゃみと同時にソファーに座り込んだ。

「寒いわねぇ・・・」
「これ使っていいぞ」

自分に巻かれていた毛布を取りハルヒにかけてやった。
別に俺はいいんだよ風邪引いたりしても。
しかし俺のせいで他の人に迷惑をかけるのが許せないだけだ。

「あたしは大丈夫だから、あんたが使いなさいよ」
「いいから使え。 探せば毛布ぐらいあるはずだ」
「あたしが探しにいくからあんたは座ってなさい!」
「団長ならしたっぱに雑用ぐらいさせるだろ」
「これは命令よキョン。 あんたは座ってなさい」
「熱っっ」

ごちゃごちゃ言ってる間に紅茶は揺れて俺の皮膚に着地した。

「バカね!」

ハルヒは声を出すと同時にソファーから立ち上がり違う部屋へ行ってしまった。
紅茶が溢れるようなハプニングなんて想像出来ないぜ・・・











「一応毛布が一枚あったけど・・・」

ハルヒはすぐに部屋から出てきた。
けど、なんだ?

「この家、何故か寝床が無いわ・・・」
「今何時だ?」
「わからないわよ。 時計も無いし携帯も無いしテレビさえ無いわよ・・・」

時間はいつでもいいが寝床が無いのは困るな。
暖炉があるだけまだ部屋は暖かいが火が消えれば多分死ぬほど寒くなるであろう。

「ハルヒ、とりあえず立ちっぱなしよりは座れ」
「うん・・・」

なかなか弱気なハルヒからはギャップが感じられて可愛いような気がしたが、それはつか
の間。

「キョン、お腹空いたから何か作って・・・」
「それはお前の仕事だろ・・・」

料理ってのは女性がやるのが基本なわけで、男なんて手伝いぐらいしか出来ん。
中には料理が上手い男だっているかもしれんが、俺にはほど遠く縁のないことだ。

「冷蔵庫の中身勝手に使っていいわよね?」

まぁいいと思うぞ。

「じゃぁあんたに手作り料理をご馳走してあげるわ!!」
「ほぉー」

ハルヒの手作り料理か。
まぁこいつはなんでもやりこなすやつだから、多分料理も上手いんだろうな。

















「出来たわよ!!!」

意識が半分飛びかけていたところでハルヒの手作り料理が完成したようだ。

「すげぇな」
「でしょぅ? あんたが初めてあたしの手作り料理を試食出来るんだから感謝しなさ
い!」

ソファーの前の机の上に並ぶ大量のおかずたち。
どれも完成度は高く、美味しそうな匂いが部屋に充満していた。

「じゃあいただくぞ」













「ごちそうさまでした」

ハルヒの手料理は言うまでもなく凄く美味かった。
腹がへっていたのか、俺は二人前ぐらいを食ってしまった。

「あんたよく食べたわね・・・」
「まあな。 腹減ってたし美味かったぞ」
「ふふふ。 これだけ豪快に食べてくれたら作ったこっちも嬉しいわ」

嬉しそうに笑うハルヒは性格しらなければ一瞬で惚れてしまいそうなものだった。

「性格さえよければな・・・」
「何? なんか言った?」
「なんにも言っとらん」

ボソッと呟いてしまった。
幸いハルヒには聞かれてなかったようだけどな。

「次はお風呂ね」
「俺がお湯いれてこようか?」
「あんた今自力で歩けないでしょ?」
「いや・・・ そんなことないぜ・・・」
「じゃあそこで伸脚してみて」
「それはキツイな・・・」
「ほら、あんたは暖まってなさい」
「スマンな、迷惑ばっかりかけて」
「あんたらしくないわね。 あたしに任せなさい」

実際数ヵ所骨が折れていると思うので動けない・・・
今でもこんなに楽なのが不思議なぐらいだ。
もしも倒れたりしたら起き上がることは出来なさそうだ。

「じゃぁお湯いれてくるわね」
「あぁ、ありがとな」

ハルヒはニコッと笑ってから風呂場へて向かっていった。
なかなか可愛いと思ってしまった・・・
まだ早まるなよ俺・・・
今後の事までよく考えてから行動するべきだな。


















「キョン、お湯はいったから先入る?」
「普通、女性から入りたがるものじゃないか?」
「面倒事は嫌いよ」
「先に入ってきていいぞ」
「まぁ今あんた動けそうに無いし冷めないうちに入ってくるわね」
「あぁ」

ハルヒは着替の服も持たずに風呂場へと向かっていった。
バスタオルぐらいなら有りそうだが、さすがに着替のパジャマは無いだろ・・・
さすがにスキーウェアーで寝るわけにもいかないだろう。
何か策があるのだろうか?



なんてな、どうせここもハルヒが望んで建った家だろうしな。
ハルヒが望めばどんだけ高級な服でも一瞬で手に入るしな。
しかし俺がここに招かれた理由はなんだ?
道連れとか言った日にはマジギレするぞ。
『あ、う、うん・・・ 寂しいから・・・』
なんて言うならば俺は一生ハルヒを守りたくなってしまうかもしれん。
しかしハルヒの事だ
『団員が団長に引率するぐらい当たり前でしょ!?』
とか言いそうだな。
突然ハルヒが
『キョン・・・ あたし実はね・・・ キョンが好きなの・・・』
と、言い出したらどうするか。
外形超美人な文武両道なスーパーウーマンだ。
ここまでなら全てokなのだが・・・

というより妄想は大概にしろ俺。
ハルヒがそんなに素直な感情を表すはずないだろ。
というか俺が好きなわけないだろ。

堕ちるところまで堕ちた感じだな。









「いってえぇっっっ!!!!!」





急に右腕に強烈な激痛が走った。
先ほどまでは痛みなど毛ほども感じなかったがいきなり傷口が裂けるかのような痛みだ。
右腕から流れるストロベリージュース、もとい血はポタポタと床に流れ落ちている。

「くっそっ・・・」

傷口からこんなに血が!?って感じで流血している。

「いってえぇっ!!」

次はソファーから立ち上がろうとしたら骨が軋みはじめた。
肋の辺りがいてぇ・・・

「ガシャンッ! バタンッ! ダッダッダッ!」

何かが近付いてくる音がする。
まぁ一人ぐらいしかいないだろうがな。

「キョンどうしたの!?」
「っっっう!!!」

一瞬、痛みが全て消え失せた。

「ハルヒ・・・? 何か先にやること無いか・・・?」
「無いわよ! あんた血が凄いじゃないの・・・」
「お、おいっ、ちょい待て!!!」
「うっさいわよ! 叫ぶと傷口が広がるわよ!」
「傷口より精神力が消え失せる!」
「はぁ? ・・・あ、なるほどねぇ。 何? 興奮してんの?」
「頼むから服着ろ!!」
「バスタオル一枚巻けば充分じゃない」
「充分じゃねぇ!!!」

そう、今ハルヒはバスタオル一枚巻いただけの本来男の前ならとても恥ずかしい状態なの
だ!
お前には乙女心というやつが無いのか・・・?

「医療箱とかあるかしら・・・」

ハルヒはバスタオル一枚状態で他の部屋に入っていった。
その間も腕の傷口からは血がドクドクと流れていく。

「有ったわ!」

ハルヒが高らかに声をあげた。
どうやら医療箱がみつかったらしい。

「ちょっと見せて」

俺は右腕をハルヒに差し出した。
ハルヒは「うわぁ・・・」と引くような声を出していたが相当エグいらしい。
だけどこいつは必死になって治療してくれる。
なんで俺なんかのために・・・

「とりあえず右腕の止血はいいかな」

俺がハルヒを巻き込んだのに、なぜ楽にソファーで座ってるんだ?

「どうしたの? 顔色悪いわよ」

ハルヒが来なければ確実に俺は死んでいた。
となるとコイツが俺の命の恩人になるということだ。

「キョン!!!!!!」
「んっ・・・」

両方をガシッとハルヒに捕まれて軽く体をゆすぶらされていた。

「あんた大丈夫・・・? 今意識が無かったわよ・・・」
「あぁ、大丈夫だ」
「ならいいけど・・・ あんまり無理しないでよ?」
「あぁ、それより服着ないか?」
「服・・・無いのよ・・・」
「嘘だろ・・・?」
「スキーウェアーはベタベタになってるし・・・」
「毛布二つとも使え! 湯冷めしちまう!」
「一つでいいわよ」
「駄目だ! ハルヒ、お前に命令だ」
「団員の分際でめいれ・・・」
「毛布二枚這おって暖炉の前に行け」
「一枚!」
「二枚だ!!」

ソファーに座ったまま毛布を二枚ともハルヒに投げつけてやった。
そして毛布は、ちょうど顔面に直撃した。

「いったぁー・・・」
「スキーウェアーが乾くまでそれ着てろ」
「次喋ったら殺すわよ!!」
「お前に命を救われた身だ。 この体はお前のものみたいな感じだ」
「へ?」

ハルヒが目を全開させて硬直した。
口開いてるぞ・・・

「あたしの・・・?」
「変な意味は無いぞ!」
「え、あっ、わかってるわよそんな事!!」
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